株式会社 協同病理
H
最終更新日:2015.12.03
We are not selling antibodies. / Nous ne vendons pas d'anticorps. / Wir verkaufen keinen Antikorper.
No vendemos un anticuerpo. / 我們沒銷售抗體 / мы не продавать антило.
 抗体は販売していません。


Anti- 抗体名 略称 別名 HOST CLONE名 適用
Human HBME-1, mesothelial cell HBME-1   Mouse HBME-1 P*
Human HCAM CD44 →Hyalronate receptor,Pgp-1 Mouse F10-44-2 F/P*
Human HER-1 EGFR →EGFR,c-erbB1,ERBB1 Mouse EGFR.25 P*
Human HER-2/neu 体外診断薬 HER-2 →c-erb B-2,ERBB2,neu Mouse SV2-61γ P*
Human HER-2/neu 研究用試薬 c-erbB2 →c-erb B-2,ERBB2,neu Rabbit EP1045Y P*
Human Heat shock protein 70 HSP70
Mouse 8B11 P*
  Helicobacter Pylori HP   Rabbit Poly P
  Hepatitis B core antigen HBc   Rabbit Poly P
  Hepatitis B surface antigen HBs   Goat Poly P
  Hepatitis C Virus HCV Non-structural protein3 (NS3) Mouse MMM33 P*
Human Hepatocyte Growth Factor Receptor cMET →c-MET Mouse 8F11 P*
  Hepatocyte Specific Antigen HSA HEP-PAR1 Mouse OCH1E5 P
  Herpes Simplex Virus HSV (type I) HHV-1 Rabbit Poly P

Hexanoyl lysine adduct HEL →Nε Hexanonyl-L-lysine Mouse 5F12 P*
Human HHF35 HHF35 →Actin,Muscle Mouse HHF35 P
Human HIK1083 HIK1083 →Mucin, M-GGMC-1 Mouse HIK1083 P*
Human HMB45 HMB45 Melanoma Mouse HMB45 P
Human H-ras P21 H-ras   Rabbit Poly P
Human Human Chorionic Gonadotropin HCG   Rabbit Poly P
Human Human Chorionic Gonadotropin βsubunit HCGβ   Rabbit Poly P*
Human Human Gastric Mucin HGM →Gastric mucin Mouse 45M1 P*
Human Human Leukocyte Antigen-DR αchain HLA-DR →MHC classII HLA-DRα Mouse TAL.1B5 P
Human Human Leukocyte Antigen-DR βchain HLA-DR →MHC classII HLA-DRβ Mouse DK-22 F
Human Human Milk Fat Globule-1 HMFG1   Mouse EDM45 P*
Human human MutL homolog 1 hMLH1 MLH1,HNPCC2,COCA2,FCC2 Rabbit Poly P*
Human human MutS homolog 2 hMSH2 MSH2,HNPCC1,COCA1,FCC1 Mouse G219-1129 P*
  Human Papilloma Virus HPV   Mouse K1H8 P*
Human Human Placental Lactogen HPL   Rabbit Poly P
Human Hyalronate receptor CD44 →HCAM, Pgp-1 Mouse F10-44-2 F/P*

Hyaluronic acid binding protein HABP 厳密には免疫反応ではありません。
詳細は説明を御参照下さい。
Bovin   P

4-Hydroxy-2-nonenal 4-HNE 4-HNE protein adduct Mouse HNEJ-2 P*

8-Hydroxy-2'-deoxyguanosine 8OHdG 8-OHdG Mouse N45.1 P*
Human 5-Hydroxytryptamin (5-HT) Sero →Serotonin Rabbit Poly P
Human Hypoxia Inducible factor-1α HIF-1a MOP1 Rabbit Poly P
Human Hypoxia Inducible factor-1β HIF-1b →Arnt1 Goat Poly P


HBME-1, Anti-Mesothelial cell
HBME-1
HBME-1 中皮腫 ×400
HBME-1は悪性中皮腫(上皮型)の患者の中皮細胞を免疫源として作製された抗体のクローン名で、抗ヒト中皮細胞抗体として市販されている。この抗体が認識する抗原の詳細は不明だが、ヒト中皮細胞および中皮腫細胞表面のmicrovilliの部分に反応し、時に細胞質全体が染まる。中皮腫の確認に有用だが、肺、卵巣などの腺癌でも陽性のことがあり、CalretininMesotelinThrombomodulinなどや上皮性抗原に対する抗体との併用が望ましい。ホルマリン固定組織でも可能。

Heat shock protein 27 (HSP27) 別名:Stress responsive protein27(SRP27) (参考)
HSP27
HSP27 乳癌 ×400
Heat shock proteins(HSP)とは熱、放射線照射、過剰なホルモン、ウィルスなどの感染、重金属や化学物質に曝されるなどの刺激に対して細胞内に誘導されるストレス蛋白と呼ばれる一群の蛋白質の総称で、それぞれの数字は分子量に由来しており、HSP27(Gene:7q11.23)は約27kaDで、HSPの中でも小型の蛋白(small heat shock protein:sHSP)である。 sHSPは細胞質内で集合体を形成して存在し分子シャペロンとして細胞骨格の形成にも関係しているらしいが、乳癌組織においてはEstrogen receptorによる増殖に関係していると言われており核にも陽性となることがある。(左図)一般にHSPはホルマリン固定に対して不安定(要熱処理)だが自験例ではHSP70よりもHSP27の方がパラフィン切片ではよく反応している。
(抗体残量がなくなったためリストより削除しました。希望があれば復活します。)
MTERRVPFSL LRGPSWDPFR DWYPHSRLFD QAFGLPRLPE EWSQWLGGSS WPGYVRPLPP AAIESPAVAA PAYSRALSRQ 
LSSGVSEIRH TADRWRVSLD VNHFAPDELT VKTKDGVVEI TGKHEERQDE HGYISRCFTR KYTLPPGVDP TQVSSSLSPE 
GTLTVEAPMP KLATQSNEIT IPVTFESRAQ LGGPEAAKSD ETAAK  

Heat shock protein 70 (HSP70)
HSP70
HSP70 乳癌 ×400
熱ショック蛋白(HSP)と呼ばれる一群の蛋白質の中でも主を占めるおよそ70〜80kDaのグループ(Geneでは5q31.1-q31.2,6p21.3など)を総称してHSP70と呼ぶ。これらの蛋白は分子シャペロンとして虚血、炎症などの細胞stress下での変性蛋白の凝集を防ぐと共にサイトカインの生合成などにも関係していると考えられている。HSP27の過剰発現が主に細胞質に見られるのに対して、HSP70の場合は細胞質と核に陽性反応が見られるが、細胞質内では遊離の状態で、核内ではp53やc-myc遺伝子蛋白などと結合して存在しているとも言われる。腫瘍ではmelanoma、乳癌、甲状腺乳頭癌、胆嚢癌などで陽性例が比較的多い。なお、ホルマリン固定に対して不安定で熱処理を加えても反応が弱いことがあるが、 HSP70は動物種間での相同性が高く、このcloneではRat、Mouse、Guinea pigとの交差反応を確認している。

Helicobacter Pylori
Helicobacter Pylori
HP 胃 抗HP X1000
Helicobacter Pylori
HP 胃 W-S染色 X1000
Helicobacter Pylori
HP 胃 T-B染色 X1000
Helicobacter Pylori菌は胃・十二指腸粘膜にコロニーを形成するグラム陰性菌で、強力なウレアーゼ活性を有し細胞に空胞変性を起こすサイトカインを産生する。胃炎、胃・十二指腸潰瘍の原因として、さらに近時では胃の MALT lymphomaや癌との関連が注目されている。なお、免疫抗体法は特異性に優れるが、菌体そのものの観察には左図に示すように、特殊染色の方がむしろ勝る。

Heme oxygenase-1 (HO-1) (参考)
HO-1
HO-1 脾 X400
Heme oxygenase(HO)は、その名の通りヘム蛋白に酸素を添加し分解する酵素(EC1.14.99.3)。分解されたヘムは還元鉄とビリベルジンになるが、その際一酸化炭素(Carbon Monoxide:CO)が生成されるのでCO生成酵素とも言える。 HOにはHO-1,HO-2,HO-3が知られているが、HO-2が恒常的に発現するのに対し、HO-1はストレス刺激などにより活性が増加する誘導型蛋白(288aa,分子量約32000,Gene:22q12;HMOX1 )で、正常では肝のKupffer細胞や精巣のSertoli細胞、脾のマクロファージなどの細胞質に発現がみられる。ホルマリン固定組織でも反応し、ヒト用のGTS-1とラット用のGTS-3がある。
(抗体の期限切れに伴いリストより削除しました。希望があれば復活します。)
HO-1 MERPQPDSMP QDLSEALKEA TKEVHTQAEN AEFMRNFQKG QVTRDGFKLV MASLYHIYVA LEEEIERNKE SPVFAPVYFP 
     EELHRKAALE QDLAFWYGPR WQEVIPYTPA MQRYVKRLHE VGRTEPELLV AHAYTRYLGD LSGGQVLKKI AQKALDLPSS 
     GEGLAFFTFP NIASATKFKQ LYRSRMNSLE MTPAVRQRVI EEAKTAFLLN IQLFEELQEL LTHDTKDQSP SRAPGLRQRA 
     SNKVQDSAPV ETPRGKPPLN TRSQAPLLRW VLTLSFLVAT VAVGLYAM 

Hepatitis B virus core antigen (HBc)
Hepatitis B virus surface antigen (HBs)
 (参考)
HBc
HBc 肝 X400
HBs
HBs 肝 X400
Orcein
Orcein染色 X400
肝炎ウィルスにはA〜G等の種類があることが知られている。そのほとんどはRNAウィルスであるが、B型肝炎ウィルス(HBV)は全長約3200塩基対(実は不完全二重鎖で、長鎖とその50〜70%程度の短鎖からなる)の環状DNAを有する比較的小型のウィルスで、ピコナウィルス(Picornavirus)科ヘパドナウィルス(Hepadnavirus)属に分類されている。Dane粒子とも呼ばれる直径約42nmほどの球状粒子はDNAを含むコア部分とその表面を被う厚さ7nmほどのエンベロープ(envelope:外被)の二重構造をしている。血液を介して非経口的にヒト、チンパンジーなどに感染し肝炎を起す病原体で、特に東南アジアやアフリカに感染者が多い。 HBVにはウィルスのコア蛋白(HBc抗原)以外に、エンベロープに由来する表面抗原(HBs抗原)およびHBe抗原の3つの関連抗原がある。このうち、HBe抗原はコア蛋白の前駆蛋白(pre-C)が切断され細胞外に分泌された可溶性蛋白であるために血液などでの免疫血清学的検査に比べて組織標本での免疫組織化学的な証明は難しいが、逆に血液からは検出しにくい*HBc抗原は免疫組織化学的には感染細胞の核内(一部細胞質)に検出(ホルマリン固定組織でも可能)できる。なお、HBe抗原とHBc抗原とは免疫学的に交差反応は起さない。 (* 血液ではHBc抗原を直接検出するよりもむしろHBc抗体が検査されることが多い)
HBs抗原は1963年にオーストラリア先住民の血清より発見されたためかつてオーストラリア(Au)抗原とも呼ばれた。免疫組織化学的には細胞質内にびまん性に検出でき(ホルマリン固定組織でも可能)、左図のようにHBsはOrcein染色等とよく相関する。envelopeの違いによるサブタイプ(adr,adw,ayw,ayr)の識別はできない。 なお、血清学的に検出されない変異ウィルスによるいわゆる「サイレントHB」においても、免疫組織化学的にはHBs抗原が細胞質に微弱ながら検出されるという報告がある。
(リストより削除しました。感染症関連抗体は必要な時は必要なのですが、その頻度が少ないのが問題です。)

Hepatitis C virus (HCV) Non-structural protein3 (NS3)
HCV
HCV 肝X400(AEC発色)
HCV
HCV 肝X400
慢性肝炎、肝硬変、肝癌の要因となるC型肝炎ウィルス(HCV)はフラビウィルス(Flavivirus)科ヘパシウィルス(Hepacivirus)属に分類されている全長約9400塩基対からなる直鎖RNAウィルスで、形態的にはエンベロープ(外被)を有する直径40〜60nmの球状粒子。このHCVゲノムによる翻訳蛋白は宿主細胞由来のシグナルペプチダーゼによる限定分解を受けて、カプシドやエンベロープとしてウィルス粒子を構成する4つの構造蛋白とゲノムの複製に必要な6つの非構造蛋白(Non-structural protein)になる。非構造蛋白にはNS2,3,4A,4B,5A,5Bがあり、この抗体はNS3蛋白を認識する。NS3は約69kDa、631aaで、N末端側約1/3がプロテアーゼ活性を示すが、そのアミノ酸配列のうち3か所がキモトリプシンに代表されるセリンプロテアーゼに必須の3つの活性残基と相同性が高いが交差はしない。 感染細胞では小胞体膜や脂肪滴の周囲でHCV複製複合体が多く見られると言われ、免疫組織化学的にもHBVのHBs抗原の反応が比較的細胞質にびまん性に見られることが多いのに対して、この抗体による反応は弱く反応する細胞質内に強い陽性部分が滴状、斑点状に見られることが多い。

Hepatocyte specific antigen (HSA)
HSA
HSA 肝 X400
肝細胞+/胆管上皮−
ホルマリン固定されたヒト肝組織を免疫源として作られた抗体で、"Hepatocyte specific marker"、"Hepatocyte paraffin 1"(HEP-PAR1)とも呼ばれるが、対応抗原はまだ確定されていない。ヒト肝細胞(胎児肝細胞を含む)の細胞質にブツブツと顆粒状に反応し、胆管には反応しない。稀に消化管(特に上部)の癌に反応することもあるらしいが、殆どの場合他の癌には反応しないので肝芽腫、肝細胞癌(HCCの場合は全てが陽性ではないようだが、90%以上で反応するという文献あり。AFPよりも有効。)の同定や、 CK7,8,20などと組合せて肝内胆管癌とHCCの鑑別に利用される。当然ながらホルマリン固定組織で反応するが、反応には細胞間差が幾分あり、また固定液の浸透の悪い部分では反応は弱いようだ。 なお、LsABなどビオチンを用いる方法で染める場合、たまに肝細胞では内因性ビオチンが問題になることがある。この場合の反応はもっと細かくびまん性に近い。ブロッキング処理(Avidin Biotin blocking kitが市販されている)をするか間接法で行うと回避できる。


Human herpes virus (HHV:Herpesviiridae)
Herpes virusのvirionは、2本鎖DNAから成るゲノムを包む正20面体のcapsid(殻)の外側をenvelopeが包む構造をした、直径120〜200nmほどの球状の粒子。国際ウィルス分類委員会(ICTV)の分類ではgroup1に属し、ヘルペス科(Herpesviridae)として3つの亜科、6つの属に分けられている。
Herpes virus
Herpes virusのvirion(TEM)
subfamily genus species  (common name)
Alphaherpesviridae Simplexvirus
"
Varicellovirus
HHV-1
HHV-2
HHV-3
Herpes simplex virus type1 (HSV1)
Herpes simplex virus type2 (HSV2)
Varicella zoster virus (VZV)
Betaherpesviridae Cytomegalovirus
Roseolovirus
HHV-5
HHV-6
HHV-7
Cytomegalovirus (CMV)
Human herpes virus-6
Human herpes virus-7
Gammaherpesviridae Lymphocryptovirus
Rhadinovirus
HHV-4
HHV-8
Epstein-Barr virus (EBV)
Kaposi's sarcoma-associated herpesvirus(KSHV)

Herpes simplex virus type1 (HSV1,HHV-1)
HSV1
HSV1 食道 X400
単純性ヘルペスウィルスにはtype I (oral type:HSV1)とtype II (genital type:HSV2)とがあるが、免疫組織化学的に完全な区別は難しい。左図は食道の感染例で、食道では中下部に主にHSV1の感染がみられ潰瘍を形成する中に大型、多核細胞が見られるが、この様な巨細胞は皮膚では水疱の底部によく見られる。ホルマリン固定組織でも細胞塗抹材料でも反応する。陽性所見は核および細胞質にみられるが、いわゆるスリガラス状核は均一で強い反応はしないことがある。一方、核内封入体は比較的よく染まる。また、細胞質は一定ではないが比較的外側によく染まり、時に細胞質内にドット状に強く染まることもある。
Herpes zoster virus (VZV,HHV-3) (参考)
VZV
VZV 水疱内容 X400
水痘・帯状疱疹ウイルス(Variccela-zoster virus:VZV)はヘルペス科のDNAウィルス(アルファヘルペス亜科,HHV-3)で、ほとんどのヒトは水痘(いわゆる”水疱瘡”)として小児期に感染する。このウィルスは水痘の治癒後も神経節に潜伏し宿主の抵抗力が減弱した時などに体幹部、顔面を好発部位として神経に沿って赤い発疹や水疱が帯状にできる帯状疱疹を起こす。この抗体はホルマリン固定標本でも可能で、水疱底部および水疱内に剥離した細胞の主に細胞質に反応する。同じヘルペス属のHSVとは交差反応をしない。また水疱内容の塗抹標本では通常の細胞診の固定法でも可能。
→ 【V】 Varicella-zoster virus
  (VZVは現在リストより削除しています)

Hexanoyl lysine adduct (HEL)  N6-Hexanoyl(Hexanonyl)-L-lysine, Nε-lysine
HEL
HEL 肝細胞X400,FFPE標本
活性酸素種(ROS)は脂質を酸化して過酸化脂質(lipid hydroperoxide:LOOH)に変える。LOOHはアルデヒドに分解されて4-HNEなどが生成されるが、直接蛋白質の酸化修飾を行うこともある。N6(Nイプシロン)-Hexanoyl(hexanonyl)-L-lysine(HEL:C12H24N2O3)は、ω-6(オメガ6またはn-6)脂肪酸と呼ばれる多価不飽和脂肪酸のリノール酸が酸化して生成されるLOOHの13-Hydroperoxyoctadecadienoic acid(13-HPODE,C18H32O4)がリジン残基と結合したアミド型リジン付加体(脂質付加修飾リジン)。 1999年に兵庫県立大学の加藤らによって脂質酸化過程初期の指標として報告された。(J.Biol.Chem.274(29),20406-20414)

HMB45  (gp100)
HMB45
HMB45 Melanoma X400
(DAB発色)
HMB45
HMB45 Melanoma X400
(AEC発色)
HMB45はクローン名に由来する抗体名称で、この抗体は胎児性メラニン形成細胞のメラノゾーム中にある 複合糖質のマトリックス蛋白gp100を認識し、悪性黒色腫及びメラニン形成細胞への分化を示す腫瘍の多くで陽性となるが、 成人型Melanocyteには反応しない。Nevo cellに由来する母斑ではBlue nevusやJunctional type nevusでは 陽性細胞がみられるものの、Intradermal type nevusでは陰性といわれる。 なお、Melanomaの中にはHMB45の反応の乏しい例があることも知られており、TyrosinaseMelanA(MART-1)などの併用が推奨されている。

H-ras p21 (参考)
  ラット肉腫ウィルスから発見されたras遺伝子群はヒトにおいても代表的な癌遺伝子として知られ、 H-ras,K-ras,N-rasがある。 H-ras遺伝子は11p15.5にあり、これのコードする蛋白は189aa、約21kDaであるところからH-ras p21 と呼ばれ、GDPとGTPを結合させ、GTPを加水分解するGTPase活性を持ち、2万〜3.6万と低分子量で、サブユニット構造を持たないという特徴を有する低分子量G蛋白質のスーパーファミリーに属する。コドン12などでの点突然変異が起きたras遺伝子が誘導する変異蛋白ではGTPase活性が低く増殖や分化の細胞内情報伝達が持続し細胞の異常増殖を来すと考えられている。またEGFR遺伝子のプロモーターとして働くとも言われる。 (抗体残量がなくなったためリストより削除しました)

Human Chorionic Gonadotropin (HCG) (参考)
Human Chorionic Gonadotropin βsubunit (HCGb)
HCG
HCG 胎盤 X400
HCGb
HCGb卵巣絨毛癌X400
胎盤から分泌される性腺刺激ホルモンで、約30%の糖を含有する約39kDaの糖蛋白であるが糖鎖の違いにより分子多様性がある。αとβのサブユニットから成り、前者はLHFSHTSHのαサブユニットと構造が共通しているのでαサブユニットを含む抗体ではこれらと交差反応を起こす可能性がある。ただ非機能性のHCG産生腫瘍の中にはαサブユニットを含む抗体にのみ陽性のものがあることも知られており、19q13.3上の遺伝子にコードされるβサブユニットに特異的な抗体との併用や使い分けが必要な場合もある。胎盤絨毛では妊娠早期より合胞性Trophoblastに陽性だが Cytotrophoblastには通常陰性。胎盤機能やMole,Choriocarcinomaなど絨毛性腫瘍、HCG産生腫瘍の確認にホルマリン固定組織が用いられる。

HCGはHCGβ(HCGb)のみの受託とさせて頂きます。御了承下さい。
beta MEMFQGLLLL LLLSMGGTWA SKEPLRPRCR PINATLAVEK EGCPVCITVN TTICAGYCPT MTRVLQGVLP ALPQVVCNYR 
     DVRFESIRLP GCPRGVNPVV SYAVALSCQC ALCRRSTTDC GGPKDHPLTC DDPRFQDSSS SKAPPPSLPS PSRLPGPSDT 
     PILPQ (21-165) 

■ Human leukocyte antigen (HLA) ■
  「主要組織適合複合体」(Major histocompatibility complex:MHC)は、輸血の際の適合血液型のように移植組織の適合性に関係するものとして1936年に発見されたもので、軟骨魚類以上の生物が持つ自己・非自己の免疫認識に重要な分子である。歴史的経緯から動物によって異なる呼び名がつけられており、ヒトでは白血球における血液型に相当する抗原としてヒト白血球抗原(Human leukocyte antigen:HLA)と呼ばれる。 HLAは複数の遺伝子によって決定され、各々が多数の対立遺伝子を有しており遺伝的多様性が強い。これらは第6染色体短腕(6p21付近)の長大な部分(ほぼ大腸菌の全遺伝子に相当する長さと言われる)に分布し、その位置が動原体に近い方からclass II、(III)、I の各領域に区分されているが、実際にはclass III遺伝子は補体C4など他の分子の遺伝子であるため、一般にHLAはclass I、class II遺伝子各々に規定されるclass I抗原とclass II抗原に分けられている。
  Class I 抗原にはHLA-A〜G(主要なものはA〜Cで、「古典的class I」とか「Class Ia」と呼ばれる)があり、それぞれ亜型がある。赤血球を除くほとんどの細胞にみられ、その細胞がウィルスなどに感染して生成される蛋白抗原が分解されたペプチドをCD8陽性Tリンパ球(CTL)に提示し、自らへのperforinGramzymeによる攻撃を促す働きをする。
  Class II 抗原にはHLA-DP,DQ,DRがあり、それぞれ亜型がある。主にB細胞・マクロファージ・樹状細胞など免疫に関係する細胞に発現がみられ、細菌などの蛋白抗原を分解したペプチドをCD4陽性T細胞に提示し、マクロファージを活性化したりBリンパ球の抗体産生を促す働きをする。
Human leukocyte antigen A(HLA-A) (参考)
Human leukocyte antigen DR (HLA-DR) α-chain
Human leukocyte antigen DR (HLA-DR) β-chain (参考)
HLA-DRα
HLA-DRα 扁桃 X400
HLA-DRα
HLA-DRα 扁桃 X400
HLA-DRβ
HLA-DRβ 凍結脾 X400
ヒトの主要組織適合複合体(MHC)はヒト白血球抗原(Human leukocyte antigen:HLA)とも呼ばれ、HLA-A(Gene:6p21.3)はB、Cなどとともに class I領域の遺伝子に支配されるものとしてHLA(MHC)class I抗原に属し、第11回国際HLAワークショップでは27個の対立遺伝子が分類されている。a1, a2, a3 ドメインからなる約45kDaの重鎖 (heavy chain、H鎖、α鎖とも呼ばれる)と約12kDaのβ-2ミクログロブリン(β2MG、軽鎖)が非共有結合したヘテロダイマーの膜結合糖蛋白。細胞外に突出したH鎖は、細胞内で生成されるウィルス蛋白などの抗原をCD8(+)Tリンバ球に提示し自らの細胞への攻撃を誘導する。軽鎖のβ2MGはClass I抗原に共通した成分であるため、Class I抗原に対する抗体は一般に重(α)鎖を認識する。
HLA-DR(Gene:6p21.3)はDP、DQとともに class II領域の遺伝子に支配されるものとしてHLA(MHC)class II抗原に属し、第11回国際HLAワークショップでは24個の対立遺伝子が分類されている。構造的には、各2個ずつのドメインを有する分子量30kDのα鎖と34kDのβ鎖のヘテロダイマーからなる膜結合糖蛋白で、N末端側が細胞膜外へ突出するように存在し、CD4抗原分子のリガンドとしてCD4(+)Tリンパ球に細菌などの外来抗原を提示し、それらを活性化する。HLA-DRの発現はIFN-γ、IL-4などによって増強され、マクロファージ、Bリンパ球、活性化されたTリンパ球、血管内皮細胞などに見られる。 一般にLymphoma/LeukemiaでのB cell系マーカーとして用いられることが多いが、T cell系でもLymphoblastic typeやATLなどに陽性例もある。また胃、小腸、胆嚢、卵管、腎尿細管、膀胱などの一部の上皮細胞にも発現が見られることがあるともいう。 なお、α鎖用のclone:TAL1B5抗体はホルマリン固定切片でも可能だが、 β鎖用のclone:DK-22は凍結切片でのみ反応する。   (HLA-AおよびHLA-DRβは抗体を使い切りましたのでリストから削除しました)
HLA-A1 alpha
MAVMAPRTLL LLLSGALALT QTWAGSHSMR YFFTSVSRPG RGEPRFIAVG YVDDTQFVRF DSDAASQKME PRAPWIEQEG 
PEYWDQETRN MKAHSQTDRA NLGTLRGYYN QSEDGSHTIQ IMYGCDVGPD GRFLRGYRQD AYDGKDYIAL NEDLRSWTAA 
DMAAQITKRK WEAVHAAEQR RVYLEGRCVD GLRRYLENGK ETLQRTDPPK THMTHHPISD HEATLRCWAL GFYPAEITLT 
WQRDGEDQTQ DTELVETRPA GDGTFQKWAA VVVPSGEEQR YTCHVQHEGL PKPLTLRWEL SSQPTIPIVG IIAGLVLLGA 
VITGAVVAAV MWRRKSSDRK GGSYTQAASS DSAQGSDVSL TACKV (25-365) 
HLA-DR alpha
MAISGVPVLG FFIIAVLMSA QESWAIKEEH VIIQAEFYLN PDQSGEFMFD FDGDEIFHVD MAKKETVWRL EEFGRFASFE 
AQGALANIAV DKANLEIMTK RSNYTPITNV PPEVTVLTNS PVELREPNVL ICFIDKFTPP VVNVTWLRNG KPVTTGVSET 
VFLPREDHLF RKFHYLPFLP STEDVYDCRV EHWGLDEPLL KHWEFDAPSP LPETTENVVC ALGLTVGLVG IIIGTIFIIK 
GVRKSNAAER RGPL (26-254)
HLA-DR1 beta
MVCLKLPGGS CMTALTVTLM VLSSPLALAG DTRPRFLWQL KFECHFFNGT ERVRLLERCI YNQEESVRFD SDVGEYRAVT 
ELGRPDAEYW NSQKDLLEQR RAAVDTYCRH NYGVGESFTV QRRVEPKVTV YPSKTQPLQH HNLLVCSVSG FYPGSIEVRW 
FRNGQEEKAG VVSTGLIQNG DWTFQTLVML ETVPRSGEVY TCQVEHPSVT SPLTVEWRAR SESAQSKMLS GVGGFVLGLL 
FLGAGLFIYF RNQKGHSGLQ PTGFLS (30-266)

■ DNA mismatch repair protein ■
human MutL homolog 1 (hMLH1,MLH1,mlh1)HNPCC type2(HNPCC2),COCA2,FCC2
human MutS homolog 2 (hMSH2,MSH2,msh2)HNPCC type1(HNPCC1),COCA1,FCC1,BAT-26
hMLH1
hMLH1 胃癌 X400
hMSH2
hMSH2 胃癌 X400
DNA複製に際し塩基配列にズレが生じることを DNAミスマッチと言い、これを修復する蛋白(DNA mismatch repair protein)が核内に存在する。当初、これらをコードする遺伝子は大腸菌で解明が進み、その結果 MutLMutS などの遺伝子が同定されたが、その後これらの遺伝子は種を越えて保存されていることがわかり、それぞれヒトのHomologという意味から hMLHhMSH などと呼ばれるようになった。
ヒトでは現在 hMLH1、hMSH2、hMSH3、hMSH6、hPMS1、hPMS2 等の遺伝子が知られており、hMLH1 は染色体上3p22.3の位置にあって約86kDaのMLH1蛋白を、hMSH2 は2p21-22にあっておよそ100kDaのMSH2蛋白をコードしている。これらの遺伝子異常は遺伝性非ポリポージス大腸癌(Hereditary nonpolyposis colorectal cancer:HNPCCあるいはLynch syndrome)の原因とされており、MLH1またはMSH2等の(特にMLH1の異常が約90%を占めると言われる)遺伝子異常を伴う。そのため、MSH2はHNPCC1、MLH1はHNPCC2とも呼ばれるほか、あるいはFamilial colorectal cancerに因んでそれぞれFCC1,FCC2とか、COCA1,COCA2などとも呼ばれる。他に膵、胃、乳癌および肺小細胞癌などでも遺伝子異常が報告されている。なお、膀胱癌においてMSH2発現の減少、消失例は再発率が高いとする報告もある。共にホルマリン固定組織では熱処理が必要。
(HNPCCの診断基準や遺伝子変異の頻度などの詳細は菅野康吉;「病理と臨床」Vol.29,臨時増刊,281-288,2011や、Gene Reviw Japan(http://grj.umin.jp)で詳しく説明されているので参照されたい。)
MLH1 MSFVAGVIRR LDETVVNRIA AGEVIQRPAN AIKEMIENCL DAKSTSIQVI VKEGGLKLIQ IQDNGTGIRK EDLDIVCERF 
     TTSKLQSFED LASISTYGFR GEALASISHV AHVTITTKTA DGKCAYRASY SDGKLKAPPK PCAGNQGTQI TVEDLFYNIA 
     TRRKALKNPS EEYGKILEVV GRYSVHNAGI SFSVKKQGET VADVRTLPNA STVDNIRSIF GNAVSRELIE IGCEDKTLAF 
     KMNGYISNAN YSVKKCIFLL FINHRLVEST SLRKAIETVY AAYLPKNTHP FLYLSLEISP QNVDVNVHPT KHEVHFLHEE 
     SILERVQQHI ESKLLGSNSS RMYFTQTLLP GLAGPSGEMV KSTTSLTSSS TSGSSDKVYA HQMVRTDSRE QKLDAFLQPL 
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Human Milk Fat Globles-1 (HMFG-1)
Human Milk Fat Globles-2 (HMFG-2) (参考)
    (Milk fat globle membrane antigen,Mammary epithelial membrane antigen)
HMFG1
HMFG1 胸水(乳癌)X400
HMFG2
HMFG2 乳癌転移巣 X400
乳腺脂肪膜抗原はMuc-1関連分泌物と複合体を形成するEMA様の上皮細胞膜表面の糖蛋白(400kDa程度)で、乳腺上皮細胞膜抗原(MEMA)とも呼ばれるが、汗腺、腎尿細管でも反応する。HMFG-2の認識するエピトープとしては分化した乳腺細胞と乳汁成分にある糖蛋白のCH基に反応し、またHMFG-1の方は比較的低分化の乳癌に由来する。

乳腺では乳汁分泌期でなくとも乳管上皮細胞の管腔表面に発現が見られ、特に断頭分泌している部分によく見られる。乳癌においては特に細胞膜、細胞内空胞の表面に強く反応し一部細胞質にも陽性となる。転移性乳癌(Ductal carcinoma)の鑑別に利用できるが乳腺に絶対的特異性はない。ただ、腺癌以外の腫瘍ではほとんど陰性である。(実はこの抗原は単一蛋白ではなく膜表面を構成する複数の異なった分子群であり、乳腺以外の腺上皮に存在する構造が類似した膜表面抗原と交差反応を起こすことによる。また病的条件下に分子群の構成が変化すると反応態度は異なってくることがある。)ホルマリン固定にも安定。 (2011:HMFG-2はリストより削除しました。2013:HMFG-1は抗体を変更しました。)

Human Papilloma virus (HPV)
HPV
HPV 子宮 X400
酵素抗体法(DAB発色)
HPV
HPV type16/18 X400
ISH (NBT/BCIP発色)
HPVはパポバウィルスに属する小型の DNAウィルスで皮膚、子宮頚部などのPapilloma,Condyloma, 疣贅に関係して感染細胞の核内に検出される。 DNAの塩基配列の違いから70種類以上のtypeに分類されており、一部のtypeは子宮癌などの発癌に関係していると言われている。免疫組織化学レベルではtypeの同定はできないが、In situ hybrydization法を用いていくつかのtypeは同定できるほか、DNA解析により詳しいtypingが可能。発癌のHigh risk typeとしてはtype16,18(他に45,56)が多く、low risk typeでは type6,11(他に42,43,44)が多く検出され、他にtype31,33,35,51,52,58が中間群といわれている。


DNA解析による詳細な分析が可能なことに鑑み、2009年よりHPVについては In situ hybridization(ISH)を中止し、免疫組織化学(IHC)のみ行うことにしました。
2013:抗体のCloneを変更しました。

Human Placental Lactogen (HPL) 別名:Chorionic somatomammotropin hormone  (参考)
HPL
HPL 胎盤 X400
黄体刺激、乳腺の発育促進などPRL様の作用、またInsurinに拮抗し血糖値を増加させるなどの作用を示すホルモンで、Gene:17q23-q24、約20kDaほど。(スプライシングによるバリアントあり)胎盤絨毛の合胞性trophoblastから分泌され母体の卵巣、乳腺、肝の受容体に作用するが胎児には移行しない。 HCGが妊娠初期から中期にかけて増加するのに対してHPLは中期から後期にかけて増加する。またHCGが絨毛癌、胞状奇胎などで増加するのに対してHPLの血中値はむしろ低値となる。ホルマリン固定組織でも可能で、胎盤機能や絨毛性腫瘍の確認に用いられる。 (リストより削除しました)
MAPGSRTSLL LAFALLCLPW LQEAGAVQTV PLSRLFDHAM LQAHRAHQLA IDTYQEFEET YIPKDQKYSF LHDSQTSFCF 
SDSIPTPSNM EETQQKSNLE LLRISLLLIE SWLEPVRFLR SMFANNLVYD TSDSDDYHLL KDLEEGIQTL MGRLEDGSRR 
TGQILKQTYS KFDTNSHNHD ALLKNYGLLY CFRKDMDKVE TFLRTVQCRS VEGSCGF  

Hyaluronic acid binding protein (HABP)
HABP
HABP 軟骨 X400
ヒアルロン酸(HA)は硝子体、臍帯、関節液、皮下織などに多く含まれる酸性粘液多糖類で、全ての脊椎動物にみられる。グルクロン酸とグルコサミンとの二糖繰り返し構造(GlcUAβ1-3GlcNAc)が鎖状に繋がったGlycosaminoglycan(GAG)の巨大分子で、軟骨などではAggrecanなどのproteoglycanがリンク蛋白の介在のもとに多数結合している。 ヒアルロン酸結合蛋白(HABP)と呼ばれるこの蛋白は、ウシ鼻軟骨proteoglycanのHA結合部を分離したもので、 45kD,40-45kD,70-80kDの3種類の蛋白(リンク蛋白、コア蛋白のHA結合部およびそれにケラタン硫酸を含む部分が結合したもの)を含んでいる。抗体ではないが、ビオチン化したこの蛋白を用いればHAとの親和性を利用して左図のようにHAを検出することができる。(LsAB法などの酵素抗体法の試薬を利用するため一見、酵素抗体法のように見えるが、厳密には抗原抗体反応を利用しないので免疫抗体法=免疫組織化学ではなく、Lectinによる反応と同様に特定物質の親和性を利用した「組織化学」となる。)
HABPと消化試験
酸性粘液多糖類の染色にはAlcian blue/green染色、Colloidal iron染色などが一般的に用いられており、これらの方法ではHAの確認のためにhyaluronidaseを作用させた後にこれらの染色を行う方法が用いられる。他のGAGが存在する限り完全に「陰性化」せず判定に苦慮することもあるが、 HABPを用いた方法では消化後みごとに「陰性化」する。ただ、この方法でもHAに結合しているプロテオグリカンの影響を全く受けないわけではなく、HABPの結合が阻害される部分では何らかの消化処理をしないと反応しないことがある。特に軟骨基質においては、コンドロイチン硫酸によりHAがマスクされており、10%ホルマリン固定ではChondritinase ABCやTrypsin処理によっても染色性の得られない部分があるという。(浅利 晃;「グリコサミノグリカンの特異的組織染色」;日本組織細胞化学会編 組織細胞化学2005,p205-211,学際企画,2005)

4-Hydroxy-2-nonenal (4-HNE) (protein adduct)
4HNE
4HNE X400
4-Hydroxy-2-nonenal (4-HNE)は、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸が過酸化されてできる生成物で、名前から察しがつくように 9(nona)個の炭素原子(C)からなる炭素鎖の端が酸化されてC=Oの二重結合を持ち 4位のCに水酸基(-OH)が付いたアルデヒド(CHO)。アルデヒドやカルボン酸がアミド化、エステル化される有機化学反応であるマイケル付加 Michael addition(二重結合に炭素イオンが1,4-付加される反応)によってhis,Lys,Cysなどのアミノ酸に4-HNEが付加され蛋白の酸化修飾が起こる。4-HNEはアルツハイマー病の人に多いとかアルデヒド脱水素酵素活性の低い人に多いとも言われる。
「抗4-HNE抗体」とか「抗HEL抗体」と呼ばれるものの、正確には過酸化脂質そのものではなく、その付加体(adduct)に対する抗体である。HNEJ-2抗体は、公開されている情報によるとkeyhole limpet hemocyanine(KLH)付加体を免疫源としており、主にシステイン(Cys)付加体を認識し、他の過酸化脂質・アルデヒドとは交差反応しないと言われる。ヒト以外にラットなどげっ歯類にも利用可。ホルマリン固定では要熱処理。主に細胞質に反応するが、時に核に反応が見られDNAへの付加も考えられている。

8-Hydroxy-2'-deoxyguanosine (8OHdG)
8OHdG
8OHdG X400 マウス リンパ節
8-Hydroxy-2'-deoxyguanosine (8OHdG)は、ヒドロキシラジカルによりグアニンが過酸化され、8位の炭素に水酸基(-OH)が付いたもの。グアニンの本来の塩基対はシトシンであるが、修飾されて8OHdGになるとアデニンと結合するようになりDNAのトランスバーションが起こる。8OHdGは比較的安定しているためDNAに対する加齢・酸化ストレスの指標としてよく用いられる。塩酸によるDNA解離処理は不要で、ホルマリン固定組織でも熱処理によって核に強く反応する。ただし、固定条件によっては細胞質にも弱く反応する(特に組織の縁)ことがある。マウスにも使える。

Hypoxia inducible factor-1α (HIF-1α)
Hypoxia inducible factor-1β (HIF-1β)(arnt1) (参考)
HIF-1α
HIF-1α 肝癌 X400
HIF-1β
HIF-1β 肝癌 X400
HIF-1は低酸素(Hypoxia)下に働く転写因子で、解糖系酵素やエリスロポエチン(EPO)遺伝子の転写を促進してエネルギーや酸素輸送能力を増加させたり、VEGFPDGFβ誘導による血管新生のプロモーターとしての機能を持つ。通常は細胞質に分布するが、20%程度の酸素下ではvon Hippel-Lindau diseaseに関連する癌抑制遺伝子VHL蛋白が結合してubiquitin化され速やかに分解されてしまう。一方、1%程度の低酸素下では細胞質から核内に数分で移行し、Ets-1などの低酸素反応領域(hypoxia responsive element:HRE)と呼ばれるDNA領域に結合してその発現を誘導するが、酸素分圧が回復すると元に戻る。
構造的にはα(約120kDa)とβ(91-94kDa)のサブユニットからなるヘテロ二量体で、そのうちHIF-1α(Gene:14q23.2;HIF1A が低酸素に応答する分子で、Arnt interacting protein,Member of PAS (Per-Arnt-Sim) protein 1(MOP1)とも呼ばれる。HIF-1β(Gene:1q21;ARNT1はHIFファミリーのHIF-2α(EPAS-1)、3αの他、Dioxinで活性化され薬剤代謝酵素の転写を調節する Aryl hydrocarbon receptor(AhR)とも二量体を形成するところからAhR nuclear translocator1 (Arnt1,ARNT1)とも呼ばれる。 (HIF-1βは抗体を使い切った為リストより削除し、現在HIF-1αのみになりましたが、希望があればβも復活します。)
腫瘍中には低酸素領域が存在し、この部分では生物学的悪性度が高く、また多剤耐性遺伝子により放射線や抗がん剤に抵抗性を示す*ことが知られている。左図(上、下)はホルマリン固定パラフィン切片の癌組織でのHIF-1αとβの反応を示し、αの反応は主に胞巣辺縁部癌細胞の核内に強く現れ一部細胞質にもみられる。 HIF-1はヒトとマウスで相同性が高く(αは約90%)、この抗体はマウス、ラットに交差する。なお、低酸素下で発現する遺伝子のうち、p21,p53,bcl-2などはHIF-1依存性であるが、HO-1などのように非依存性と考えられているものもある。また有酸素下で速やかに分解されるHIF-1が低酸素下で安定な仕組みについては、チトクロームP450還元酵素(NPR)やsmall GTP-binding proteinであるRac-1が関与しているとか、 Nitric Oxide(NO)がHIF-1をリン酸化し安定化させるなどの報告があるが十分解明されてはいない。
HIF1A MEGAGGANDK KKISSERRKE KSRDAARSRR SKESEVFYEL AHQLPLPHNV SSHLDKASVM RLTISYLRVR KLLDAGDLDI 
      EDDMKAQMNC FYLKALDGFV MVLTDDGDMI YISDNVNKYM GLTQFELTGH SVFDFTHPCD HEEMREMLTH RNGLVKKGKE 
      QNTQRSFFLR MKCTLTSRGR TMNIKSATWK VLHCTGHIHV YDTNSNQPQC GYKKPPMTCL VLICEPIPHP SNIEIPLDSK 
      TFLSRHSLDM KFSYCDERIT ELMGYEPEEL LGRSIYEYYH ALDSDHLTKT HHDMFTKGQV TTGQYRMLAK RGGYVWVETQ 
      ATVIYNTKNS QPQCIVCVNY VVSGIIQHDL IFSLQQTECV LKPVESSDMK MTQLFTKVES EDTSSLFDKL KKEPDALTLL 
      APAAGDTIIS LDFGSNDTET DDQQLEEVPL YNDVMLPSPN EKLQNINLAM SPLPTAETPK PLRSSADPAL NQEVALKLEP  
      NPESLELSFT MPQIQDQTPS PSDGSTRQSS PEPNSPSEYC FYVDSDMVNE FKLELVEKLF AEDTEAKNPF STQDTDLDLE 
      MLAPYIPMDD DFQLRSFDQL SPLESSSASP ESASPQSTVT VFQQTQIQEP TANATTTTAT TDELKTVTKD RMEDIKILIA 
      SPSPTHIHKE TTSATSSPYR DTQSRTASPN RAGKGVIEQT EKSHPRSPNV LSVALSQRTT VPEEELNPKI LALQNAQRKR 
      KMEHDGSLFQ AVGIGTLLQQ PDDHAATTSL SWKRVKGCKS SEQNGMEQKT IILIPSDLAC RLLGQSMDES GLPQLTSYDC 
      EVNAPIQGSR NLLQGEELLR ALDQVN 
HIF1B MAATTANPEM TSDVPSLGPA IASGNSGPGI QGGGAIVQRA IKRRPGLDFD DDGEGNSKFL RCDDDQMSND KERFARSDDE 
      QSSADKERLA RENHSEIERR RRNKMTAYIT ELSDMVPTCS ALARKPDKLT ILRMAVSHMK SLRGTGNTST DGSYKPSFLT 
      DQELKHLILE AADGFLFIVS CETGRVVYVS DSVTPVLNQP QSEWFGSTLY DQVHPDDVDK LREQLSTSEN ALTGRILDLK 
      TGTVKKEGQQ SSMRMCMGSR RSFICRMRCG SSSVDPVSVN RLSFVRNRCR NGLGSVKDGE PHFVVVHCTG YIKAWPPAGV 
      SLPDDDPEAG QGSKFCLVAI GRLQVTSSPN CTDMSNVCQP TEFISRHNIE GIFTFVDHRC VATVGYQPQE LLGKNIVEFC 
      HPEDQQLLRD SFQQVVKLKG QVLSVMFRFR SKNQEWLWMR TSSFTFQNPY SDEIEYIICT NTNVKNSSQE PRPTLSNTIQ 
      RPQLGPTANL PLEMGSGQLA PRQQQQQTEL DMVPGRDGLA SYNHSQVVQP VTTTGPEHSK PLEKSDGLFA QDRDPRFSEI 
      YHNINADQSK GISSSTVPAT QQLFSQGNTF PPTPRPAENF RNSGLAPPVT IVQPSASAGQ MLAQISRHSN PTQGATPTWT 
      PTTRSGFSAQ QVATQATAKT RTSQFGVGSF QTPSSFSSMS LPGAPTASPG AAAYPSLTNR GSNFAPETGQ TAGQFQTRTA 
      EGVGVWPQWQ GQQPHHRSSS SEQHVQQPPA QQPGQPEVFQ EMLSMLGDQS NSYNNEEFPD LTMFPPFSE 
微小血管密度と低・無酸素領域
*「病理と臨床」(文光堂)2004年4月号,22(4),409-418,落合淳志ほか「放射線医学と病理学」において、「喉頭癌放射線感受性予知の検討」として、腫瘍組織内の微小血管密度(microvessel density)が放射線感受性と最も良く相関すること、酸素が拡散する血管から100〜150μmの範囲以遠の低酸素または無酸素領域が少ない症例で有意に放射線感受性が高いことが述べられている。 Vessel density(VD)の計測は病理学的にしばしば用いられる方法であり、一般にCD31,CD34あるいはF-VIIIRA(vWF)などで血管を染めて画像解析により面積などの計測を行う。血管の分布、大小には不整があるためけっこう手間の掛かる作業だが、今後の検討で相関がよければ HIF-1αを用いることにより低酸素領域を直接計測することが可能になるだろう。免疫組織化学(染色)は病理診断確定上の補助手段としての面もあるが、利用方法によっては例えばHER2やERのように直接治療上の指標となり得るものもかなりある。