サイトカイン・GF/CSF
最終更新日:2025.02.13
(これは貴方がご覧になっている時点での当社保有抗体を正確に示すリストではありません。)
■ CYTOKINE ■ | ||||||||||||
サイトカイン(Cytokine)とは細胞を示す「Cyte」と活性(Kinesis)を意味する「Kine」の合成語。主に免疫や炎症反応に関係する細胞から産生分泌され(液性=可溶性のものだけでなく細胞膜結合性のものもある)、これらに対するレセプターを有する細胞への情報伝達を生理活性とする分子量約80kDa以下の低分子蛋白の総称であり、由来する細胞によりLymphokine(リンパ球由来)、Monokine(単球由来)などと呼ばれることもある。機能としてはホルモンに似ており、フィードバック機構もあると考えられているが、分泌される量はずっと少なく、比較的近傍の細胞に対してのみ作用する(Paracrine)点で区別される。免疫・炎症細胞の遊走、活性化の他に造血や骨形成を含めた細胞の増殖や分化、Apoptosisなど様々な作用があり、1種類で多様な働きをしたり、複数のものが同じ作用を示すことも多い。(レセプターが複数のシグナル伝達系に作用したり、互いに共通のシグナル伝達系を有しているためと考えられている) 白血球(Leukocytes)間で互いに活性化するという意味で名付けられたインターロイキン(IL-1〜18)がその代表的なものであるが,コロニー刺激因子(colony stimulating factor:CSF)と呼ばれるもの(GM-CSF,G-CSF,M-CSF)、様々な細胞に対する増殖因子(growth factor:GF)と考えられたもの(EGF,FGF,TGF,IGF,PDGF,VEGF,HGF,NGFなど)、ウィルスの増殖を阻害(interfere)するものとしてみつけられたインターフェロン(IFN)、腫瘍に壊死を起こす物質として発見された腫瘍壊死因子(TNF)(機能が多様なためこれらの名前にはもはや重要な意味はない)、ほかに造血幹細胞因子(SCF)、ケモカイン、エリスロポエチン、FasLなど多種に及ぶ。
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■ CYTOKINE RECEPTOR ■ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Cytokineの受容体には、それ自体がキナーゼ活性を有するもの(チロシンキナーゼドメインを有するものと、セリン/スレオニンキナーゼを有するものとにさらに分けられる)と、 JAKなどのキナーゼと結合を必要とするものとに大別される。
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■ CHEMOKINE & RECEPTOR ■ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ケモカイン(Chemokine)はサイトカインの中でも低分子量(8-14kDa程度)の塩基性蛋白で、炎症の際の白血球の遊走や血管新生などに関わる。
構造的にはアミノ酸配列中にCysteine残基を2個、4個または6個有しており、N末端側に近いCがやや離れたCとSS結合(disulfide結合)をしているという特徴を有し、N末端側でのCの配列様式によってCケモカイン、CCケモカイン、CXCケモカイン、CX3Cケモカインに分類されている。(Cはシステイン、Xは他のアミノ酸を示す) ややこしいことに、下表のようにリガンド (L) であるケモカインとその受容体 (R) とで番号が異なっているものが多い。
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