リストの説明
このページでは病理学・分子生物学に関する専門的内容を含んでいます。
最終更新日:2013.08.12
・・・細胞の中で何が起こっているのか? 私達は、その巧妙でダイナミックな仕組みのもたらす 結果の一部を垣間見ているに過ぎません・・・ |
・「免疫組織化学/免疫抗体法/免疫染色」--用語について ・この表の意味と開示目的について ・この表の記載内容について |
「免疫組織化学/免疫抗体法/免疫染色」--- 用語について
これらの用語は基本的に同じ意味に使われています。要するに、抗原性を有する物質(主に蛋白)に対して特異的に結合する抗体を作用させ、抗原抗体反応(免疫反応)を起こすことで組織中の物質を検出しようとするものです。組織や細胞を顕微鏡的に観察する際に、抗原抗体反応そのものは不可視的なため、あらかじめ可視化できる物質を標識した抗体を用いることが特徴です。蛍光色素を標識した抗体を用いる場合は蛍光抗体法(Immuno-fluorescence:IF)、不溶性色素を生成する酵素を標識した抗体を用いる方法は酵素抗体法と呼ばれます。
その他に金コロイド(colloidal gold)や銀など金属粒子を標識することもありますが、主な用途は電子顕微鏡用の免疫電顕です。
免疫抗体法とは保険診療における診療報酬上の名称で、内容的には酵素抗体法・蛍光抗体法を包含したものと解されますが、特殊な用語と考えた方が良いでしょう。 免疫組織化学(Immunohistochemistry:IHC)とは免疫反応+(有機)化学反応の意味で、酵素の触媒作用により色素生成物を形成する化学反応を利用している酵素抗体法を厳密には指しますが、蛍光抗体法を包含した呼称として用いられることもあります。対象が組織ではなく、細胞の場合には免疫細胞化学(Immunocytochemistry:ICC)と呼ぶこともあります。(最近はメーカーサイドでも、IF/IHC/ICCを明確に区別するようになってきています。)また、酵素抗体法は俗に免疫染色(略して「免染」?)とも呼ばれていますが、本来の「染色」とは意味が少し違うので全くの俗称に過ぎません。
これらの用語の中には国際的には通用しにくいものもあり、英文論文を作成する場合には、蛍光抗体法は伝統的に "Immuno-fluorescence"で通用します。酵素抗体法については、"Immunoperoxidase method"と表記している文献もたまにありますが、"Immunohistochemistry"と表現する方が無難かと思います。"Immuno-antibody"(免疫抗体)とか"Immuno-stain"(免疫染色)ではおそらく通用しないでしょう。
なお、蛍光抗体法、酵素抗体法の区別に関わらず、protocol上の区別としては直接法(Direct method)と間接法(Indirect method)があります。直接法は対象抗原と直接反応する抗体に標識したもの、間接法は対象抗原と直接反応する抗体(一次抗体)に対する抗体(二次抗体)に標識したものです。その他に手技上のバリエーションが幾つかありますが、詳しくは成書を御参照下さい。
その他に金コロイド(colloidal gold)や銀など金属粒子を標識することもありますが、主な用途は電子顕微鏡用の免疫電顕です。
免疫抗体法とは保険診療における診療報酬上の名称で、内容的には酵素抗体法・蛍光抗体法を包含したものと解されますが、特殊な用語と考えた方が良いでしょう。 免疫組織化学(Immunohistochemistry:IHC)とは免疫反応+(有機)化学反応の意味で、酵素の触媒作用により色素生成物を形成する化学反応を利用している酵素抗体法を厳密には指しますが、蛍光抗体法を包含した呼称として用いられることもあります。対象が組織ではなく、細胞の場合には免疫細胞化学(Immunocytochemistry:ICC)と呼ぶこともあります。(最近はメーカーサイドでも、IF/IHC/ICCを明確に区別するようになってきています。)また、酵素抗体法は俗に免疫染色(略して「免染」?)とも呼ばれていますが、本来の「染色」とは意味が少し違うので全くの俗称に過ぎません。
これらの用語の中には国際的には通用しにくいものもあり、英文論文を作成する場合には、蛍光抗体法は伝統的に "Immuno-fluorescence"で通用します。酵素抗体法については、"Immunoperoxidase method"と表記している文献もたまにありますが、"Immunohistochemistry"と表現する方が無難かと思います。"Immuno-antibody"(免疫抗体)とか"Immuno-stain"(免疫染色)ではおそらく通用しないでしょう。
なお、蛍光抗体法、酵素抗体法の区別に関わらず、protocol上の区別としては直接法(Direct method)と間接法(Indirect method)があります。直接法は対象抗原と直接反応する抗体に標識したもの、間接法は対象抗原と直接反応する抗体(一次抗体)に対する抗体(二次抗体)に標識したものです。その他に手技上のバリエーションが幾つかありますが、詳しくは成書を御参照下さい。
この表の意味と開示目的について
これは、私達が酵素抗体法・蛍光抗体法用に現在保有している抗体のリストの一部です。ここに掲載されているものについては依頼されれば私どもで実施することができます。(リスト外のものは、使用経験はあるが現在抗体を保有していないもの、もしくは事情により第三者の為に使用できないものです)ただし、抗体はかなり頻繁に追加・変更されていますので右上に記載してある「更新日」を確認の上、日付が古いものをご覧の場合は念の為お問い合せくださいますようお願いいたします。(できる限り頻繁に更新していますが追いつかない場合も多々あります)また、その時々によって手持ち抗体の残量も変動しますので、数量によっては対応できない場合もあります。
なお、このリストにはTUNEL,In Situ Hybridization,レクチン,酵素化学及び特殊染色などは記載しておりません。(カテゴリー別リストの方でセット化しているものについては一部記載しております。)これらについても詳細はお問い合わせください。
これは私達が保有している抗体とその使用経験を紹介したものです。私達は抗体の製造、販売、斡旋、第三者への供与はしておりません。また、特定の商品の宣伝、推奨も意図していません。どこのメーカーの製品が良いとか悪いとかというようなご質問には、悪いですがお答えできません。ご了解ください。
At this page we are disclosing the list of antibodies that we are using at present for immunohistochemistry in our works. And also we are publishing photographs of the result of immunohistochemistry that we did actually by using these antibodies.
Although the sales of the antibody is not our purpose, we are worried about that we may give misunderstanding to foreigners because we are entering this page in Japanese. We are not the company of the makers or sales of these antibodies,so we are not selling antibodies. we can not give those to anyone. But we are able to implement immunohistochemistry by using these antibodies for you,if you wish.
Nous ne vendons pas d'anticorps. Wir verkaufen keinen Antikorper. No vendemos un anticuerpo.
Nos nao vendemos um anticorpo. 我們沒銷售抗體。 мы не продавать антило
なお、このリストにはTUNEL,In Situ Hybridization,レクチン,酵素化学及び特殊染色などは記載しておりません。(カテゴリー別リストの方でセット化しているものについては一部記載しております。)これらについても詳細はお問い合わせください。
これは私達が保有している抗体とその使用経験を紹介したものです。私達は抗体の製造、販売、斡旋、第三者への供与はしておりません。また、特定の商品の宣伝、推奨も意図していません。どこのメーカーの製品が良いとか悪いとかというようなご質問には、悪いですがお答えできません。ご了解ください。
At this page we are disclosing the list of antibodies that we are using at present for immunohistochemistry in our works. And also we are publishing photographs of the result of immunohistochemistry that we did actually by using these antibodies.
Although the sales of the antibody is not our purpose, we are worried about that we may give misunderstanding to foreigners because we are entering this page in Japanese. We are not the company of the makers or sales of these antibodies,so we are not selling antibodies. we can not give those to anyone. But we are able to implement immunohistochemistry by using these antibodies for you,if you wish.
Nos nao vendemos um anticorpo. 我們沒銷售抗體。 мы не продавать антило
この表の記載内容について
○このリストでは抗体を英語名の頭文字で分類し一覧表にしています。名称は原則として抗原名によっていますが、「抗」(Anti-)の文字は省略しています。抗体によっては抗体名と抗原名とがしばしば混同されていたり、クローン名がそのまま使用されているものもあり、ここでは一般的に通用している名称を用いることとし、同一抗体に対して複数の呼称のあるものについては「別名」としてできるだけ記載するようにしました。 この欄に「→」が付いているものは該当する名称の項にも重複してリストアップしているものです。
○一部の抗体についてはリスト中の抗体名をクリックすると簡単な解説が見れるようにしています。 (リスト外にも私たちが使用した経験のある抗体のうちの一部について参考までに記載しています。また在庫切れの後更新しなかったものについては文字を灰色で表示しています。) 解説は学術的な専門性よりも、多くの方に抗原について興味をもって頂くことを意図しています。内容は時々更新していますが、蛋白の研究はかなり進歩が早いので内容的に陳腐化しているものや不正確なものもあるかもしれない点はご了解ください。
○解説中の性状や分子量などの中には資料によって異なるものも一部ありますが、原則としてその抗体のソースであるメーカーの資料に従いました。 なお、質量の表現で「kD」または「kDa」とあるのは"kilo-Dalton"のことで、質量12の炭素原子(12C)の1000/12の質量(1.6605402×10-27 g)を示します。
※Dalton(D,Da)は会合体蛋白を含む高分子物質に対して主に生化学領域で使用されている相対的質量単位 Relative molecular massで、原子説を唱えた英国の化学者 John Dalton(1766-1844)の名にちなむものです。一種の「擬似単位」で、International Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)の勧告に従えば、M(12C)=12000uとして 1Da=1uとなります。
〇解説はあくまでも遺伝子産物としての蛋白を中心として記述していますが、イタリック体で表示してあるのはその蛋白をコードする遺伝子Geneで、その名称とロケーション(遺伝子座 Locus)については原則としてGeneCardに従いました。Locusは、染色体chromosome地図上の位置(染色体番号/記号、p:短腕/q:長腕)で表しています。
〇また「aa」(aminoacid)は標準的なアミノ酸数を示します。各説明の下に当該蛋白のNCBI等に登録されているアミノ酸配列(一次構造)を例示しました。原則として前駆体またはプロセシングを受ける前のヒト蛋白について一文字略号(one letter cord)でN末端側から10個ずつ表示しています。開始コドンであるAUGがコードするメチオニン(M)から記述していますが、低分子量のペプチド抗原などはプロセシング後の該当部分に下線を引いて表示しました。しかし、全てのisoformには対応していませんので、詳細はUniProtKBなどのデータベースをご検索ください。
○表中で「Anti-」とあるのはその抗体の認識する抗原の種特異性または免疫原 Immunogenの由来する動物の種を表わしますが、(特にPolyclonal抗体では)異なる動物種(Multi-species)と交差反応を示すものがあり、特にヒトにも使用できるものについては 動物名の後に「*」の印をつけました。(ここでは記載していませんが、逆に抗ヒト抗体でもかなり他の動物に応用できるものがあります。詳しくはご相談ください。)なお、簡便な方法としてはアミノ酸配列 sequenceのペアワイズ・アライメントで相同性のチェックからある程度推測可能な場合もありますが、抗体によって認識する範囲が異なりますので確実ではありません。(特に、C末端あるいはN末端を認識するものの場合、種によって該当部分が大きく異なることがあります。)また、抗病原体抗体及び種特異性のほとんどないものについてはこの欄を空白にしています。
※SwissProtや米国生物工学情報センター(NCBI)などのBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)のサーチエンジンにコピー&ペーストすればそのままアライメントに使えるようにしています。
○説明中にはできるだけ見本として実際の「染色」結果の画像を掲載するようにしています。 (画像はファイル容量の節約のため10数KB程度まで圧縮しています。小さくて見づらいかもしれませんが、クリックしても拡大画像は表示されません。)掲載している画像はすべて私達が実際に「染色」を行った標本からのオリジナル画像ですが、問題例として敢えて掲示しているものを除き、なるべくきれいな結果が得られたものを選んでいますので、常に見本のような結果が得られるとは限りません。免疫組織化学は多様な、かつ、ちょっとした因子によって結果に影響が生じることがある点をご理解ください。(経験的には、「材料」そのものに原因がある場合が多いのですが)
〇また、これらの画像のうち酵素抗体法によるものは、「凍結」(凍結切片)や「AEC発色」などの様に特に記載のない限り、ホルマリン固定組織のパラフィン切片(FFPE section)に対しLsAB法(Linked streptavidine-Biotin method)もしくは間接法(Indirect method)を用いたもので、発色基質chromogenには3,3'-diaminobenzidine-4塩酸(DAB)を使用しています。一方、背景が黒い画像は蛍光抗体法(IF)の画像です。蛍光抗体法は自由度が高く、間接法のほかに直接法(Direct mthod)や特殊な技法を用いて、凍結切片、ホルマリン固定パラフィン切片、培養細胞など多彩な対象に実施しているため、蛍光色素の種類や励起波長なども含めて詳細情報は掲載していません。なお、画像は時々更新していますが、その都度いちいち断っておりませんのでご了承ください。
○Monoclonal抗体(MAb)については「CLONE名」も記載しました。この欄に “Poly”とあるのはPolyclonal抗体(PAb)を意味します。 MAbの場合、同じ名称の抗体でもcloneの異なるものは別の抗体として扱っています。なぜならば、cloneによって認識するエピトープ(抗原決定基)が異なり、同じものを検出するはずなのに結果として異なった反応を示すことがしばしばあるからです。(このページをご覧になっているメーカーの技術者の方がおられましたら、抗体が認識するアミノ酸配列をData sheetなどで開示して欲しいと願っているユーザーもいることを知っていただければ幸いです。少なくとも合成ペプチドを Immunogenとしている場合は判らないわけはないはずですから。)
○「適用」とあるのは免疫抗体法で使用できる材料を示したもので、「F」は凍結切片でのみ可能(即ちパラフィン切片不可)なことを、 「P」はホルマリン固定パラフィン包埋(Formalin fixed Paraffin embedding:FFPE)切片で可能なことを示します。ただし、「P*」とあるものは特別な処理を要するもので ホルマリン固定では結果が不安定な場合があります。なお、一般論としてどのような抗原でもホルマリン濃度が高い場合、固定期間が長い場合あるいは処理過程に問題がある場合には抗原性が損なわれるということはご理解ください。また、かなり誤解されているのですが、「P」や「P*」で示された抗体が全て凍結切片に適用可能とは限りません。(凍結切片は”万能”ではありません。)
○抗体のソース(製造元あるいは供給元)についは敢えて公開いたしませんが(ある程度はクローン名などから推測はできると思いますが)、殆どは市販抗体を用いています。(ごく一部、特別な事情で供与された抗体もあります。) 一応の範囲の中から検討した結果、それぞれについてなるべく良い抗体を選択するようにはしていますが、予算の制約からすべての抗体について検討したわけではなく、必ずしもベストなものばかりとは限りません。
なお、私どもで使用しております各抗体のメーカーあるいは本邦での供給元のホームページへのリンクを設けましたので、抗体の検索や詳細情報の入手などにご利用ください。 → リンクはこちら です。
○ その他ご質問があれば下記までご連絡ください。(恐れ入りますが業務に関係したものだけにしてください。)
○一部の抗体についてはリスト中の抗体名をクリックすると簡単な解説が見れるようにしています。 (リスト外にも私たちが使用した経験のある抗体のうちの一部について参考までに記載しています。また在庫切れの後更新しなかったものについては文字を灰色で表示しています。) 解説は学術的な専門性よりも、多くの方に抗原について興味をもって頂くことを意図しています。内容は時々更新していますが、蛋白の研究はかなり進歩が早いので内容的に陳腐化しているものや不正確なものもあるかもしれない点はご了解ください。
○解説中の性状や分子量などの中には資料によって異なるものも一部ありますが、原則としてその抗体のソースであるメーカーの資料に従いました。 なお、質量の表現で「kD」または「kDa」とあるのは"kilo-Dalton"のことで、質量12の炭素原子(12C)の1000/12の質量(1.6605402×10-27 g)を示します。
※Dalton(D,Da)は会合体蛋白を含む高分子物質に対して主に生化学領域で使用されている相対的質量単位 Relative molecular massで、原子説を唱えた英国の化学者 John Dalton(1766-1844)の名にちなむものです。一種の「擬似単位」で、International Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)の勧告に従えば、M(12C)=12000uとして 1Da=1uとなります。
〇解説はあくまでも遺伝子産物としての蛋白を中心として記述していますが、イタリック体で表示してあるのはその蛋白をコードする遺伝子Geneで、その名称とロケーション(遺伝子座 Locus)については原則としてGeneCardに従いました。Locusは、染色体chromosome地図上の位置(染色体番号/記号、p:短腕/q:長腕)で表しています。
〇また「aa」(aminoacid)は標準的なアミノ酸数を示します。各説明の下に当該蛋白のNCBI等に登録されているアミノ酸配列(一次構造)を例示しました。原則として前駆体またはプロセシングを受ける前のヒト蛋白について一文字略号(one letter cord)でN末端側から10個ずつ表示しています。開始コドンであるAUGがコードするメチオニン(M)から記述していますが、低分子量のペプチド抗原などはプロセシング後の該当部分に下線を引いて表示しました。しかし、全てのisoformには対応していませんので、詳細はUniProtKBなどのデータベースをご検索ください。
○表中で「Anti-」とあるのはその抗体の認識する抗原の種特異性または免疫原 Immunogenの由来する動物の種を表わしますが、(特にPolyclonal抗体では)異なる動物種(Multi-species)と交差反応を示すものがあり、特にヒトにも使用できるものについては 動物名の後に「*」の印をつけました。(ここでは記載していませんが、逆に抗ヒト抗体でもかなり他の動物に応用できるものがあります。詳しくはご相談ください。)なお、簡便な方法としてはアミノ酸配列 sequenceのペアワイズ・アライメントで相同性のチェックからある程度推測可能な場合もありますが、抗体によって認識する範囲が異なりますので確実ではありません。(特に、C末端あるいはN末端を認識するものの場合、種によって該当部分が大きく異なることがあります。)また、抗病原体抗体及び種特異性のほとんどないものについてはこの欄を空白にしています。
※SwissProtや米国生物工学情報センター(NCBI)などのBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)のサーチエンジンにコピー&ペーストすればそのままアライメントに使えるようにしています。
○説明中にはできるだけ見本として実際の「染色」結果の画像を掲載するようにしています。 (画像はファイル容量の節約のため10数KB程度まで圧縮しています。小さくて見づらいかもしれませんが、クリックしても拡大画像は表示されません。)掲載している画像はすべて私達が実際に「染色」を行った標本からのオリジナル画像ですが、問題例として敢えて掲示しているものを除き、なるべくきれいな結果が得られたものを選んでいますので、常に見本のような結果が得られるとは限りません。免疫組織化学は多様な、かつ、ちょっとした因子によって結果に影響が生じることがある点をご理解ください。(経験的には、「材料」そのものに原因がある場合が多いのですが)
〇また、これらの画像のうち酵素抗体法によるものは、「凍結」(凍結切片)や「AEC発色」などの様に特に記載のない限り、ホルマリン固定組織のパラフィン切片(FFPE section)に対しLsAB法(Linked streptavidine-Biotin method)もしくは間接法(Indirect method)を用いたもので、発色基質chromogenには3,3'-diaminobenzidine-4塩酸(DAB)を使用しています。一方、背景が黒い画像は蛍光抗体法(IF)の画像です。蛍光抗体法は自由度が高く、間接法のほかに直接法(Direct mthod)や特殊な技法を用いて、凍結切片、ホルマリン固定パラフィン切片、培養細胞など多彩な対象に実施しているため、蛍光色素の種類や励起波長なども含めて詳細情報は掲載していません。なお、画像は時々更新していますが、その都度いちいち断っておりませんのでご了承ください。
○Monoclonal抗体(MAb)については「CLONE名」も記載しました。この欄に “Poly”とあるのはPolyclonal抗体(PAb)を意味します。 MAbの場合、同じ名称の抗体でもcloneの異なるものは別の抗体として扱っています。なぜならば、cloneによって認識するエピトープ(抗原決定基)が異なり、同じものを検出するはずなのに結果として異なった反応を示すことがしばしばあるからです。(このページをご覧になっているメーカーの技術者の方がおられましたら、抗体が認識するアミノ酸配列をData sheetなどで開示して欲しいと願っているユーザーもいることを知っていただければ幸いです。少なくとも合成ペプチドを Immunogenとしている場合は判らないわけはないはずですから。)
FN (568) 皮膚 X400 |
FN (P1H11) 皮膚 X400 |
FN (568) 皮膚 X400 |
FN (P1H11) 皮膚 X400 |
同じ「抗Fibronectin抗体」でもこれだけ反応性が異なるという例を示す。clone568(左)ではcollagenに接して細い線維状に反応しているのに対して、P1H11(右)ではcollagenに一致してび漫性に反応している。また、P1H11では表皮やマクロファージ様細胞に強い反応がみられるが、clone568ではみられない。良し悪しは別として、抗体にはそれぞれ「特性」がある。(0.1%Trypsin 37℃30分間反応後) |
○「適用」とあるのは免疫抗体法で使用できる材料を示したもので、「F」は凍結切片でのみ可能(即ちパラフィン切片不可)なことを、 「P」はホルマリン固定パラフィン包埋(Formalin fixed Paraffin embedding:FFPE)切片で可能なことを示します。ただし、「P*」とあるものは特別な処理を要するもので ホルマリン固定では結果が不安定な場合があります。なお、一般論としてどのような抗原でもホルマリン濃度が高い場合、固定期間が長い場合あるいは処理過程に問題がある場合には抗原性が損なわれるということはご理解ください。また、かなり誤解されているのですが、「P」や「P*」で示された抗体が全て凍結切片に適用可能とは限りません。(凍結切片は”万能”ではありません。)
○抗体のソース(製造元あるいは供給元)についは敢えて公開いたしませんが(ある程度はクローン名などから推測はできると思いますが)、殆どは市販抗体を用いています。(ごく一部、特別な事情で供与された抗体もあります。) 一応の範囲の中から検討した結果、それぞれについてなるべく良い抗体を選択するようにはしていますが、予算の制約からすべての抗体について検討したわけではなく、必ずしもベストなものばかりとは限りません。
なお、私どもで使用しております各抗体のメーカーあるいは本邦での供給元のホームページへのリンクを設けましたので、抗体の検索や詳細情報の入手などにご利用ください。 → リンクはこちら です。
○ その他ご質問があれば下記までご連絡ください。(恐れ入りますが業務に関係したものだけにしてください。)
連絡先 TEL:078-977-0730 FAX:078-977-0732
お問合わせは こちら へ
お問合わせは こちら へ
このサイトで用いるアミノ酸の名称と略号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
このサイトで用いる動物の名称と略号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|